鼓動

人が安らぐには、音楽が必要だ。

というより、聴覚が必要だと思う

できれば、振動を伴うような。

赤ちゃんは、母親の胸の鼓動を聞くと安心して眠れる。

だけど、

これは赤ちゃんに限らない。

大人でもきっとそうだ。

鼓動の何に安らぎがあるのか。

そこには、人の命の儚さを感じるからだと思う。

自分と同じ。

赤ちゃんが泣くのは、孤独だから。

大人は、そう簡単には泣けない。

だからこそ、

人の命の通った温かさを求めるんだと思う。

では何故音楽なのか。

それは、人の温度が音に通っているから。

言い換えれば、

人の心が通っていない音楽には、安らぎは得られない。

意味がない。

これは、気持ちを込める、とか

そういう動的なことじゃなく、

もっと自然なもの。

あるかないかは

演奏する前に決まってる。

その人自身の生き方とかで

発生する以前におおよそ決まってる。

そしてやっぱり

私は音楽で癒される。

安心もする。

これでもか、
というくらい

儚く、美しい音色と

いつも眠っていたい。

そして、

そんな風に生きていたい。